インタビュー:The DECK会員 菅沼名津季(すがぬま なつき)さん

インタビュアー:The DECKコミュニティコーディネーター 小川彩美(あやみん)

 

 

 

The DECKとの出会い

小川彩美(以下、小川):The DECKとの出会いのきっかけがあれば教えてください

菅沼名津季さん(以下、菅沼):LED関西の前にドロップインで来てたんですよ。NTTがコワーキングの管理アプリを作っていて、そこで初めてThe DECKを知りました。だから、誰か知り合いがいるとかじゃなくて、そのアプリを活用して見つけたんです。それが一年前でちょうど前職を退職するタイミングだったんです。普通にユーザーとして一度利用してました。

小川:ありがとうございます。ファイナリストになって、またご縁を頂いたって感じですね。

 

菅沼 名津季さんについて教えてください

菅沼:私、夢があって。「世界の人たちを健康に幸せにする」という夢があるんですね。これが会社のビジョンにもなっています。これを思ったのが高校生の頃でした。皆さんも進路選択をされたと思うのですけど、私はお医者さんになりたいって思ってたんです。しかし、実際に病院に行く機会があって。現場を実際に見てみると、40代くらいの男性が亡くなっていて、隣で奥さんと娘さんがワンワン泣いているという場面に立ち会ったんです。それは私にとって衝撃でした。こんなに人って早く亡くなるということを知ってしまって。その状況って誰も幸せじゃないじゃないと思ったんです。その時に、治療も大事だけど「予防」だと思って、予防医学を勉強しようと思いました。

小川: 病院に行くきっかけは何だったのですか?

菅沼:病院が開催しているプログラムでした。お医者さんに将来なりたい人は参加できるというプログラムがあったんです。それに応募したら参加することが出来ました。

小川:ちなみにその時は、何科のお医者さんになりたかったんですか?

菅沼:決まってなかったです。(笑) まずは、お医者さんになろうと!人の役に立ちたいって思っていました。

小川:では病院のプログラムを通して初めて予防医学に目が向いたのですね。

菅沼:はい。最初は、遺伝関係の勉強をしていました。病気になる遺伝子を組み替えて、病気にならない人が増えたらいいなと思って。しかしそれが、倫理的に難しいということが分かり、なおかつ病気が発症するかしないかは、生活習慣が7割を決めるようなことも分かったんです。もちろん病気によるんですけどね。遺伝子を持っているけど発症しない人もいるし、生活習慣で病気になっちゃう人もいるし。そうであれば、何か他にないかなぁって思っていた時に、江崎グリコ株式会社に出会いました。「食」からだと、絶対に予防だろうと思って。薬学系の大学院を卒業して、江崎グリコ株式会社に入社して、研究所に配属してもらいました。そして、腸内細菌と出会いました。

小川:すごいですね!ずっとビジョンがありますよね。本当に凄い。1番最初の大きな夢であり、今の会社のビジョンにもされている「世界の人たちを健康に幸せに」っていうのは・・・

菅沼:それも高校生の時の体験が大きいですね。40代の若い方が亡くなられたのを目の当たりにしたのが本当に衝撃だったんです。会社に入って腸内細菌に出会い、アルツハイマー、うつ病、 糖尿病、ガンなど色々な病気に関係しているのが分かりました。腸内細菌に影響を大きく与えているのは「食」だから、「食で腸内細菌を整えて世界の人たちを健康にしよう」って思いました。

小川:素晴らしい!

菅沼:ミッションが「食で腸内細菌を整える」、ですね。

小川:あんまり腸内にいる細菌のことって考えたことないです。(笑)

菅沼:そうですよね!!(笑)

小川:漠然と大切だなと思ってはいるんですけど、じゃあ何をどうしたらいいの?となった時に、そこまで深く考えていませんでした。

菅沼:腸活を推してます!

小川:「腸活」って流行ってますよね。ここ数年、頻繁に「腸活」って言葉を聞きます。でも、世に出ているものって内容が浅いものも多いイメージがありました。でも菅沼さんの場合は、根底にあるお医者さんになりたかった夢とか、想いの深さが話しててすごく良さが感じれるなといつも思います。

菅沼:エビデンスベースで、本当に自分が正しいと思うことをしていこうっていうのは常に思っています。

 

今も研究はされてるんですか?

菅沼:はい、今も研究は続けてますね!

小川:「研究」って未知の方も多いと思うので 詳しく教えて頂けますか?

菅沼:色々あるのですが、例えば菌を取ってきたりとか。じゃあその菌は何かなって調べたり。さらにどういう効果あるのかなって研究したりとか。

小川:効果っていうのはどういう風に分かるのですか?

菅沼:例えば、善玉菌を一つ取り上げても、a, b, c, d, e, f, gといっぱい種類があるんですけど。その善玉菌のaは、これに効くとかを色々調べたりします。どんなお腹の状態が、人にとって良い状態なのを調べるために、皆さんのお腹の状態を調べたりとかもしています。

小川:面白いですね!善玉菌だけでも色々種類ってあるんですね!

菅沼:あります!種類はめちゃくちゃいっぱいありますよ!

小川:お気に入りの菌ってありますか?

菅沼:え~っ。(笑) 大きな枠組みだとビフィズス菌ですね。そのなかでもビフィズス菌○○とか種類がいっぱいあって。人の数だけ菌があるくらい違うんですよ。ちょっとずつ遺伝子が違います。私たちは「人間」で「日本人」じゃないですか。同じ日本人ですけど、一人一人が全然違うじゃないですか。

小川:違いますね。

菅沼:そんな感じで菌も違っています。さっきの例えでカテゴリー分けしていくと、「人間」の中の「日本人」の中の「大阪人」みたいになるんですけど。ビフィズス菌っていったら、人間って言っているくらいの大きさです。

小川:めちゃめちゃ大きいんですね。(笑)よくビフィズス菌が効くとか言いますけど、研究されている方からするとすごく大きな範囲で話しているってことですね。

菅沼:「人間が良い!」みたいな感じですね。(笑)それって、ただバナナが良いとか言っているのと同じですね。バナナの中でも品質がすごい沢山あるじゃないですか。そんな感じです。

 

立ち上げた会社について教えてください。

菅沼:2020年11月11日に株式会社bactericoを設立しました。ポッキー&プリッツの日です。いつかポッキーを越えていけるように頑張ろうっていう想いです。

小川:素敵です!こちらの会社ではどんなサービスがあるんですか?

菅沼:今やってるのは腸活を広めるためのイベントです。全部ありがたいことに、お声掛けしてもらって企画しているのですけど、そのために腸活の商品開発もしています。また、受託で研究もしてます。腸内細菌を調べたい人たちの菌の検査とか。研究を請け負ったりですね。1番メインのサービスはお母さん向けです。お母さん向けに食事のアドバイスです。その食事のアドバイスをパーソナルにやるために腸内細菌の検査をしています。

小川:なるほど、 やっぱりお母さんって大事ですよね。 お母さんから人はみんな生まれてきますもんね。お母さんに目を向けるきっかけは、最初の頃のお医者さんになりたい想いと繋がっていらっしゃるんですか?

菅沼:そうですね。お母さんって根本なんですよ。例えばアレルギーとか持っている方がいるじゃないですか。それって免疫の細胞が腸内に7割ぐらいあるって言われてるんですけど。そこを整えると症状を改善されることが多いんですよね。腸内の環境を整えるのが大事です。じゃあ、「腸内の菌ってどこから来てるの?」って言われていると、お母さんなんですよ。 お母さんからの菌を子どもは受け継ぎます。お母さんがしっかり菌を整えていて、良い菌を子どもに渡してあげるって大事なんですよね。逆にお母さんの菌が悪い状態で子どもにそれを引き継ぐと、悪いところからスタートになるので、改善していくのが結構大変なんですよ。けっこう不利な状況です。アレルギーや何かしら病気が発生しちゃったりします。 「お母さんの腸内細菌を整えて、子供も元気で」、というのが良いなと思っています。だから、根本のお母さんにターゲットを絞りました。

小川:以前のお話で、3歳までに腸内を整えないと…と伺ったと思うのですが。

菅沼:子どもって、生まれてから色んな物を食べていきますよね。例えば、拾い食いをするだとか、離乳食を食べ始めたりと。それで、お母さんから引き継いだ腸内細菌も、どんどん変わっていくんですよね。腸内細菌の性格が決まるのが、だいたい3歳から5歳って言われています。そこまでにしっかり整えていくのが重要なんです。例えば、100点で生まれた子が、その後の食生活が悪いと60点や70点になっちゃうかもしれない。

小川:腸内細菌が悪くなることもあるんですね。

菅沼:そうなんですよ。逆にマイナス100点で生まれた子が、一生懸命に食生活に気を遣っていって、0点まで行くかもしれないですし。それが決まるのが3歳から5歳なんです。

小川:5歳以降は、基本的にその腸内環境なんですか?

菅沼:そうですね、大きな菌の性格は変わらないですね。好奇心めっちゃ旺盛だった子が、その後5歳を過ぎた瞬間になくなるわけでもないんじゃないですか。だいたい20歳になっても好奇心の子はそのままだったりしますよね。おとなしい子もそのまんまですね。人間の性格と同じです。菌の性格は大幅には変わりません。

小川: 究極に言うと、ある程度お母さんから良い菌を受け継げたとして、5歳までにしっかりと食べ物を気をつけると、本当にすべての人が良い菌を持った状態で生きていくことが可能ってことですよね?

菅沼:そうだと信じてやってます!!(笑)

小川:3歳から5歳って一瞬で成長してしまいますよね。ちょうどお母さんは子育てに追われてる期間ですよね。

菅沼:そうですね。だから妊婦さんの時に良い状態にしてあげるのが大切ですよね。

小川:以前、腸内環境を整えることによって、発達障害の程度も決まるみたいなことを仰ってましたよね。

菅沼: はい。発達障害も精神系の疾患なんですね。鬱とかもそうですね。だからこそ、腸内細菌を整えることは、とても関係しています。

小川:今後もこのサービスをお母さんだけでなく多くの方に知ってもらって、サービスを利用してほしいですよね。

菅沼:このサービスは、研究をしている私だけでなく栄養士さんやお医者さんとも一緒に提供しています。色んなメンバーがいます。腸内細菌の検査と、その結果に基づいてアドバイスも行っているので、ご興味ある方はぜひご連絡ください。腸活に興味のある方もお声掛けください。イベント登壇など歓迎です。

小川:来月はThe DECKにて腸活イベントを開催予定です☆一緒に腸内細菌を整えましょう。今からでも遅くない!!

 

 

株式会社bacterico

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