今年度で6回目の実施を数える、3D プリントコンテストが開催され、その表彰式がThe DECKにて行われました。

このコンテストは、経済産業省 令和3年度「地域新成長産業創出促進事業費補助金(地域産業デジタル化支援事業)」の対象事業であり、3Dプリントのためのモデリング技能や活用アイデアを競うもので、The DECKでは昨年度から表彰式会場の提供を通じてご協力しています。

 

この投稿では、授賞式当日の様子と、受賞作品を中心に紹介しています。

3Dプリントコンテストの概要はこちら


表彰式の様子はYouTubeで中継され、遠隔地の受賞者で参加できない方などにも観ていただけるよう配慮がなされました。


学生部門もあり、多くの学生から応募があり、その割合は実に4/5に達しました。最年少はなんと小学生だったとのこと。


地域経済の行政面での後押しを担う経済産業省 近畿経済産業局からも、3Dプリントにおけるイノベーションへの期待の言葉が寄せられました。


表彰式のあとは、展示された受賞作品を見ながら、他の受賞者とモデリングや出力に関しての情報交換やノウハウ共有、ビジネス面での打合せが弾みました。


完成度の高い作品の数々に、普段3Dプリンタや、ものづくり携わらない人でも、その精緻なデザインや、思わず膝を打つようなアイデアにしばらく夢中になります。

 

【受賞作品(一部)紹介】

機構部門一位 「ニャセットテープ」
カセットテープの機構を利用して、口と耳が動く作品。展示では動くところまではみられませんが、きっとかわいい動きになることでしょう。
ちなみに「カセットテープ」と聞いて、イメージが浮かぶか浮かばないかで昭和生まれと平成生まれがわかると聞いたことがあります。

プロダクト部門一位 「システム手帳用パレットリフィル(シリーズ)」
水彩絵の具をどこにでも持ち出してさっと使いたいというご自身のニーズに応えるという、自分起点の発送での見事な作品。組み合わせて展示した革の手帳の内側にはレーザーカッターを使ってのシステム説明が刻印されていて、受賞者のものづくりスキルの総合力の高さを感じさせます。

 

レーザー彫刻部門一位 「幾何学なフォトフレーム」
3Dプリントコンテストですが、レーザーカッターを使った作品アイデアの部門もあります。こちらは、美しい幾何学模様が特徴的なフォトフレーム。何層にも重ねて形作ることで複雑で美しい幾何学模様が表現されている技アリな作品。

 

レーザー彫刻部門二位「スパイライト」

らせんを表す「スパイラル」と、ライトが一体になり、天井から美しいらせん状のライトが優しく照らす作品。こちらも是非電源を入れて確かめてみたい!

機構部門二位、にゅるにゅる賞 
オリジナルの機構で工夫したラジコンボディ。実走行を重ねた様子が、タイヤの汚れ具合から拝察されました。やっぱり3Dプリンタも実用シーンで使われてなんぼですね。

 

アクセサリー部門三位 にゅるにゅる賞「hekisa 穴をあけない留め具」

六角形(ヘキサ)をした留め具。ストールなどをおしゃれで簡単に留めるアクセサリ。適度な隙間と独自の機構で脱着しやすい工夫がされています。

 

アクセサリー部門二位 「rimimikazari」

「折り紙を身に着けよう」をコンセプトにした、折り紙チックなアクセサリ。伝統文化を海外に発信したいとの想いでモチーフに折り紙を選んだとのこと。

 

アクセサリー部門一位 「Majestick human」

マジェステ、というかんざしとバレッタを組み合わせたようなヘアアクセサリーと、棒人間(丸と線で表現した人のイラスト)を組み合わせた作品。随所にユーモアが散りばめられたデザインになっているだけでなく、実用性も十分です。

 

The DECK Make It Happen for Creator賞 「アイロンビーズを使ったドット絵風アクセサリ用レジン型」
小学生に大人気のマインクラフトのアイテム風なアクセサリが手軽に作れるようになる作品です。この型を使ったワークショップの大好評とのこと。納得です。

 

The DECKでは、「 Make It Happen for Creator賞」として、素晴らしいアイデアとクリエイティビティを見せてくれた方に、ものづくりスペース会員権1ヶ月分(2万円相当の利用料)を10名に贈呈しました。

これを通じてたくさんの方のクリエイティブに貢献できることを楽しみにしています。

 

会場には、全応募作品の企画書も同時に展示されました。
審査員はこれら全てに目を通すので、作品そのものと併せて、企画書はコンテストにおいてとても大事な要素となっています。

圧巻の企画書の数々ホワイトボード一面が埋まりました。

 

コンテストはまた夏頃に次回に向けての要項が発表されます。

多くの方に参加いただけるよう、The DECKも今年度以上に関わりを深めていく予定です。お楽しみに!