Digital Nomad Week OSAKA 2024 開催レポート【後編】では、「聖徳太子のお墓がある地・大阪府太子町」のツアーを振り返ります。【前編】【中編】もリンクからご覧いただけます。太子町ツアーは、太子町役場と太子町観光・まちづくり協会の協力のもと、秘書政策課や観光課の職員さん・地元のガイドさん・英語が堪能な町人さん・地域寺院の住職さんとの交流が実現しました。太子町ツアーの詳細は旅のしおりにまとめています。

今回のツアー参加者も海外デジタルノマドと日本人(大阪の企業)の構成です。ツアーは、聖徳太子のお墓がある「叡福寺(えいふくじ)」からスタート。地元のみなさんに「先生!」と呼ばれている名物ガイドの片本さんが駆けつけてくれました。「和をもって貴しとなす」から始まる十七条の憲法を定め、家柄や身分ではなく能力で人材登用する冠位十二階を布いて「和の国づくり」に取り組んだ「聖徳太子の生き様」を軸に、片本さんが熱く熱く語りました。英語とドイツ語が堪能な町人の山田さんが通訳を担当。2人とも、あふれる地元愛で、言葉を尽くして日本と太子町の魅力を伝えてくださいました。

国の重要文化財に指定された古民家を見学したあと、私たちは日本最古の尼寺「西方院(さいほういん)」を参詣しました。蘇我(そが)住職に仏教について、「お釈迦様」「阿弥陀仏」「極楽浄土(英語ではPure Land)」といった基本の知識と心構えをお話いただきました。デジタルノマド達も、お釈迦様像に甘露の雨にみたてた水をかけたり、お堂に入って手を合わせたり、仏教の作法をしました。みんな興味深そうに、住職にたくさん質問をしていましたよ。

年に一度の「太子まいり」に参加できたことは幸運でした。この時にしか見られない特別な掛け軸やお供えを見ることができたのです。住職の正装もかっこよくて見入ってしまいました。バスも増便され、町全体がお祭りモード。叡福寺も西方院も多くの人で賑わっていました。

なぜ、聖徳太子がこの地に眠ることを決めたのか、3つの説を蘇我住職にお話しいただきました。1つは地理的理由、2つめはスピリチュアルな理由(富士山から五光っている場所を探させたらこの場所だった)、そして3つめは蘇我住職の見解でした。住職の見解はさすが!と一同が頷いた、仏教的思想に基づく説ですので、気になる方はぜひ蘇我住職に直接尋ねに西方院さんまで足を運んでみてください♪

ありがたいお話の後は、厳かな掛け軸があり、仏様もおられる和室で昼食をとりました。「これぞ日本」を体感できる、たたみ、座布団、低いテーブル。そこに、急須で淹れた日本茶に和食弁当。さらに、ふすまの先には晴天の太子町が一望できます。なんと素晴らしいしつらえでしょう。みんなで手を合わせて「いただきます」と言って、わいわい食事を愉しみました。

心もお腹も満たされたところで、今回のツアーで最重要の位置づけをしていた「デジタルノマドと地域住民との本音トークセッション」を開催しました。まずは海外ノマドたちに次の質問をしました。

①どれくらいデジタルノマドの生活をしていて、何カ国訪れたの?

②ベスト3の国と理由を教えて

③なぜ、デジタルノマドになり、この生き方はどんなことをあなたにもたらしたの?

質問に答えてくれたスティーブ、ニコル、パトリックの回答は、私たちにたくさんの気づきを与えてくれました。パトリックは8年間で54カ国も訪れたそうです。彼らは共通して、「この生き方・働き方は自分をオープンマインドにしてくれる」と話します。つまり、完ぺきな国・地域というのはこの地球上にはなく、いい部分もあれば、悪い部分もある。多くの文化に触れ、そこで暮らす人と時間を過ごすうちに、自分の中から偏見がなくなっていくということを話してくれました。

太子町役場の職員さん、大阪の企業参加者、そして町人を代表して片本さんからもデジタルノマド達に問いを投げ、彼らはひとつひとつ端的に、でも丁寧に回答しました。お互いの価値観・ビジョンに触れる深い交流が、参加者にとって太子町を特別な場所にしたと思います。「いつでも来てね」「また会いたい」「待っているからね」町の人たちからあたたかい声をかけてもらいながら、私たちは太子町に別れを告げました。

最後までレポートを読んでいただきありがとうございました。Digital Nomad Week OSAKA 2024を企画・運営したThe DECKは、これからも海外人材と、地元・関西のみなさんと「コワーキング」していきたいと考えています。国際交流から生まれるビジネスや、まちづくり、関係人口…私たちは「コワーキング」の力を信じて取り組んで参ります。次回のDigital Nomad Week OSAKA 2024のプログラムもお楽しみに!

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レポートライティング・写真を担当したスタッフ

The DECK株式会社の向井 布弥(むかい ふみ)

コワーキングスペースThe DECKのコミュニティコーディネーター

・Digital Nomad Week OSAKA プログラムプロデューサー

Beyond the Community発起人

日本ワーケーション協会認定ワーケーションコンシェルジュ(カテゴリー:地域の魅力を訴求できる者)

JDNA公式デジタルノマドコミュニティマネージャー一般社団法人日本デジタルノマド協会

事業構想大学院大学事業構想研究所研究員 所属:大阪府太子町未来への道プロジェクト研究

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