さくらの開花予測が気になるこの季節。スギ花粉との別れは嬉しいものですが、寂しい別れを伴うのもまたこの季節。 The DECKの大学生インターンメンバーの一人、本田悠真君(伝説)もこの春大学院の卒業とともに大手通信会社に就職。The DECKを卒業します。 2月某日、同じくインターンとして2017年に大学を卒業し、東京の大手メーカーに就職した中村将也君(同じく伝説)も招いて、CEOの森澤がThe DECKでのアルバイトのきっかけから就活で役立ったことまでインタビューしました。 この二人、The DECKオープニング当初からの学生インターンメンバーなのです。 ――今日は週末にありがとう。中村くんは東京から(笑)。まず、The DECKに関わることになったきっかけは? 中村「(The DECK取締役の)角さんからのお声がけですね。大学入試がAO入試だったんですけど、その題材として高校のときからしている中国からレーザーカッターとかの機械を輸入して売るっていう、いわゆる"せどり"の仕事をとりあげました。それで、大学に入ってからもその仕事を進めようとしてたんですけど、思ったほどうまくもいかなくて…(笑)その仕事の関係でグランフロントの上にある大阪イノベーションハブで角さんと知り合ったのがきっかけですね。」 ――もともとは個人でレーザーカッターを輸入して販売をしていた?高校生で? 中村「はい。中国の製品って、安くても日本だと規格があわないものも多いのでそれを日本で使えるように直して売っていましたね。」 ――その縁もあって、The DECKの役員の一人である角に紹介されたと 中村「ですね。ぼくが入ったころは今のThe DECKはまだ影もかたちもなかったです。」 ――内装も終わってなかったし、初代のレーザーカッターは中村くんが持っているやつだったしね(笑) ――本田君はどういう経緯で? 本田「同じく角さんからの紹介ですね。角さんが参加されていたハッカテンという読売テレビの番組企画を手伝ったことがきっかけでした。」 (ハッカテン:本田くんは角率いる大阪城をハックするというテーマの大阪城ハックチームとして参戦) ――大阪城をテーマにしたゲームをつくったりしていて、コンセプトづくりなどを話し合っている中で本田君がリードしてくれていたよね。その様子を角が見ていて、The DECKの立ち上げのときに(本田君がThe DECKと)すごく親和性があるんじゃないかと閃いたようで。 本田「そうですね。」 ――一番初めは、本当に何も決まってなかったよね(笑)機材の使い方はもちろん、料金体系も決まってなかった。 学業とThe DECKのインターンとの両立は、大変だった? 中村「もともと、ぼくは学業の方がそもそも4年までに全然単位を取りきれてなくて(笑)なので4年になっても結構講義をとっていました。それでもシフトに入りながら卒業できたので、(両立は)全然大丈夫だと思います。」 ――シフトにはどのくらい入っていた? 本田「ぼくは一時期週3−4回と、かなり入っていました」 中村「ぼくは、就活の時期は業務の合間に就活の準備をさせてもらっていました(笑)…The DECKのある本町は就活の会場も近いことが多かったので、むしろ就活時期の方がたくさん入っていたかもしれないです。急遽履歴書を印刷をさせてもらいに来たこともありました(笑)」 ――たしかにスーツを着て来ていたね。就活とかインターンはどんな感じだった? 中村「(The DECKには)色々な企業の人が来ているので、就活までにいろんな話を聞けました。大学の専攻がファイナンスだったのでインターンは証券会社一社と、あとは個人的に興味があるからということで、メーカー系も二社にいきました。すべて四年の春につめこみましたね。」 本田「ぼくは、就活の時期はあまりシフトに入っていなかったですね。インターンは通信系の会社にいきました。そこは研究室の紹介でしたね。就活自体は、そこまで多くの企業を受けてはいないです。」 ――そうやって二人ともインターンと就活を両立してできていたと。本田君は一時期結構シフトに入ってオペレーションの改善とかもしてくれて、かなり中心的にThe DECKを切り盛りしてくれていたよね。ここでの企業の人との話とかは役に立つことはあった? 本田「ぼくは、通信系で勤務されているお客さんによく話をきいてもらって、相談していました。どちらかというと世間話のような感じでしたが。結果的には、同じような通信系の企業に就職がきまりました。」 ――インターンにに入っている間になにか学べたこと、活用できたことはあった? 本田「学祭ですね。そこでThe DECKの設備をかなり活用しました。コンセプトカフェみたいな模擬店をしたいなと思って。例えば、全面の装飾をするのに大判プリンタを使ったり、待ち札をレーザーカッターでつくったり。そういった工夫で、普通の手作業では作れないようなクオリティのものを作ることができたと思います。 他には、参加したりそな銀行のアイデアソンですね。最終プレゼンの寸劇をするために、大道具を大判プリンタでつくりました。ざっくり言うと、自販機にATM機能をつけたらいいんじゃないか、というアイデアだったので、2m級の自販機の模型を作って出力しました。結果優勝できて、副賞でシリコンバレーに行くことまでできました。そしてシリコンバレーに行く前に、現地にいる日本人の方を何人か森澤さんにご紹介いただき、実際に現地でお会いできました。」 中村「ここって、ものづくり好きな人が集まっているじゃないですか。ものづくりって、個人でしようと思うと、まず始めるのに工具とかを集めないといけないし、個人で買えるものには限りがありますよね。でもここだとレーザーカッターとか、CNCとか個人ではなかなか所有できないような機材がある。そういった、作りたいと思ったときにすぐ作れる設備がある、っていうのはとてもよかったです。色んなアイデアを思いついてすぐ出力できるっていうのがよくて、思いついたらすぐに作ってかたちにする癖がつきました。仕事に関することでいうと、入社後の新人研修のあとに、新人発表があったんですね。ぼくのアイデアは製品に管理用のRFIDタグをつけるっていうものだったのですが、周りの人がみんなスライドでの発表にとどまるなか、ぼくはRaspberry-PiやArduinoを使って、実際に製品の模型の裏にタグをつけて、現物を発表に用いました。これはとても評判がよくて、『もうできているじゃないか!』と言われました(笑)」 ――友達をThe DECKにつれてきたこととか、紹介したことってある? 本田「最近だと、同じ大学でボードゲームを作った友達がいて、そのボードゲームを広めるのにちょうどいいんじゃないかと思ってThe DECKを紹介しました。The DECKには最近ボードゲームのコミュニティができていますし、感度の高いボードゲーム好きの人が多くてぴったりなんじゃないかと思って。」 中村「ぼくは、まわりのものづくり好きな友達はみんな一回はつれてきていますね。一度つれてきた3Dプリンタ好きの友人が、この間動画でバズっていました(笑)」 ――今までのことを踏まえて、どういう学生がThe DECKでのインターンにマッチしていると思う? 中村「創作意欲にあふれている人。つくりたいけど設備がないからつくれない、という人に向いていると思います。何かをかたちにするには、まず『このアイデアはこうしたら実現する』っていう方法を知らないといけない。The DECKは設備はそろっているから、アイデアがある人は入ってからでもその方法を知って、具現化できるんじゃないでしょうか。」 本田「ぼくは逆に、自分が作るだけなく、作りたい人をサポートする人にも入ってほしいです。例えば、この素材だとうちのレーザーカッターでは加工できない、といった状況になった時に、ほかの手段を提案したり、うちでは無理だけどここの施設なら、といった提案ができる人も必要かなと思います。」 ――そういう嗜好って、本人は気付いているものなのかな? 本田「どうなんでしょう…(笑)コンサルティング的な要素があるので、そういうのが好きな人なら向いていると思います。」 中村「色々な機械とか技術に興味があれば、知識も技術も身に付くと思うし、勉強になると思います。」 本田「あとは、ぼくにはないものなんですけど、異分野の人とか外国の人とか、様々な人と交流するのが好きな人もいいと思います。」 中村「さらに、発信力がある人もほしい。もっとThe DECKのホームページとかで作例とかを発信していって、こんなものも作れるんだ、って来てくれる人が増えたらいいと思います。」 ――たしかに、もっと発信力があがってきたら、機材の活用も増えてアウトプットの発信もできて、っていうサイクルができるよね。 まぁ、The DECKに貢献してもらえるのはもちろんいいけど、まずは本人が楽しんでやってもらえれば一番だなと思います。 ――今日は休日にありがとうございました。就職で東京に行ってしまっても、またいつでもThe DECKに帰ってきてください。中村くんはインスタのストーリーでしょっちゅう会ってる気がするけど、ほんとに待ってるから。(笑) −−淡々とエピソードを語ってくれた二人ですが、The DECKの学生バイトメンバーの中ではリーダーとして、オペレーションを一から組み立ててくれたり、改善提案をばんばんしてくれる伝説の二人でした。 こんな優秀な二人を社会に送り出せたということを誇りに思います。 この春からも、彼らのような優秀な学生が新たにThe DECKと関わってもらえたらと思います。
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